エギ王を使い続けていると、ふとした瞬間に気づくことがあります。
「あれ、このカラー、最近お店で見かけないな……?」 という小さな違和感です。
最初は、「たまたま売り切れているのかな?」と思うかもしれません。
でも、近くの釣具店をいくつか回ってみても、そのカラーはどこにも置いていません。
ネットショップで調べてみても、「在庫なし」や「取り扱い終了」の文字ばかりが目に入ります。
「公式サイトなら情報が残っているかも」と確認してみると、
そのカラーのページすら跡形もなく消えてしまっています。
そのカラーはすでに “廃盤” になってしまったのだと、
そのとき、ようやく気づくのです。
廃盤は“よくあること”だった
エギ王のカラーが廃盤になるのは、実は特別なことではありません。
この現象は、多くのエギンガーが一度は経験する 「よくあること」 なのです。
エギ王シリーズでは、毎年のように新しいカラーが登場します。
その一方で、これまでラインナップにあったカラーが 静かに姿を消していく のです。
しかも、メーカーの公式ホームページで
「このカラーは廃盤になります」といった 明確な告知がされることはほとんどありません。
また、釣具店で「在庫限り」といったアナウンスがされることも、滅多にありません。
“紫の世代交代”がひっそりと始まっていた

最近のエギ王の廃盤で、特に象徴的なのが 2025年の新色「マリアナモンスター」 の登場です。
この紫系の新しいカラーが発売されたことで、
パープルシャドウ や ポイズンパープル といった紫系の定番カラーが、ラインナップから外れてしまいました。
メーカーが「世代交代です」と発表したわけではありませんが、
実際には、紫系カラーの 入れ替わり=世代交代 が静かに進んでいたのです。
新しいカラーが出ることで、役目を終えたカラーがそっと姿を消す。これがエギ王ではよくある流れです。
消えたカラーは、基本的に戻ってこない

廃盤カラーは、基本的に戻ってこないという現実、ここがエギ王の廃盤カラーで最も大事なポイントです。
一度廃盤になったカラーは、基本的に再販されることはありません。
もちろん、ごくまれに数量限定で復活することはあります。
ですが、そのときもすぐに完売してしまい、手に入れるのはとても難しくなります。
実際、フリマサイトなどで高額で取引されることも多いです。
つまり、一度そのカラーを失ってしまうと、ほとんどの場合、もう手に入れるチャンスは訪れません。
気づいたときには、すでに遅い

「釣具屋でまだ売っているから、今は買わなくても大丈夫」
「次に見かけたときに買えばいいかな」
このように、つい後回しにしてしまうことはありませんか?
でも、ある日ふと気づくのです。そのカラーが どこにも売っていない ことに。
釣具店の棚からも消え、ネットショップでも在庫はゼロ。
慌てて検索しても、出てくるのはフリマサイトやオークションでの 高額なプレミア価格 のものばかりです。
「気づいたときにはもう遅かった」これが廃盤カラーでよくある現実なのです。
終売傾向に流れがある
エギ王のカラーが廃盤になるとき、実はサイズごとにも売り切れやすい順番や流れがあることをご存じでしょうか。
初心者の方は「どのサイズからなくなっていくの?」と不安に思うかもしれません。
ここでは、販売現場でよく見られる終売のパターンについてご紹介します。
サイズごとに“流れ”がある

エギ王シリーズの廃盤には、カラーだけでなく サイズ別の在庫状況にも偏り があるように見えます。
特に釣具店の売り場やネットショップでは、
2.5号 → 3.0号 → 3.5号 の順に売り切れていくケースが多いです。
これはヤマシタ公式が発表している情報ではありません。
ただ、実際の販売現場やSNSなどで多くの人が感じている傾向です。
とはいえ、この流れがすべてのカラーに当てはまるわけではありません。
地域や季節、さらにそのカラーの人気度によって変わることもあります。
ですので、サイズごとの終売傾向はあくまで 「参考になる兆候」 として覚えておくと良いでしょう。
なぜ2.5号が先に消えるのか

2.5号は、特に秋シーズンに 新子(小さいイカ)を狙うときによく使われるサイズ です。
秋の新子は初心者でも釣りやすく、多くの釣人がエギングにチャレンジするタイミングです。
そのため、多くのエギンガーに人気が集中し、真っ先に売れてしまうことが多いのです。
さらに、2.5号は他のサイズに比べて 生産数が少ない可能性 もあります。
そのため、釣具店やネットショップでは店舗側の仕入れ数が絞られていることもあり、在庫がすぐに減ってしまいます。
また、終売が近づいてくると、「2.5号はよく使うのでストックしておこう」と考える人も増えます。
これも2.5号が先に姿を消していく理由のひとつです。
店舗ごとに異なる「売れ残り」の傾向を知ろう
釣具店の陳列棚をじっくり見てみると、サイズによって 売れ方に明らかなばらつき があることに気づきます。
たとえば、関東では3.0号の需要が高く、一方で 関西では3.5号を使う人が多い といった地域性があります。
これは、その地域の釣り場の特徴や、釣り方のスタイルが影響していると考えられます。
さらに、船釣りと波止釣り、そして ショア(陸からの釣り)とオフショア(船からの釣り) でも、選ばれるサイズは大きく変わります。
こうした違いが、どのサイズが最後まで残るかに影響しているのです。
全国的に「小さいサイズからなくなる」傾向はあるものの、
最終的にどのサイズ・どのカラーが「ラスト1本」になるかは、地域や釣りスタイルによって違ってきます。
こうした違いを自分の目で見て、廃盤カラーの買い逃しを防ぐ大きなヒントになります。
兆候を見抜くための“チェックポイント”

実際に、そのカラーが廃盤間近かどうかを見抜くには、いくつかのポイントを確認するのがおすすめです。
具体的には、次のような状態が見られたときです。
このうち 2つ以上が当てはまった場合は、もう終盤戦に入っている可能性が高い です。
「まだ迷っていても大丈夫だろう」と思っているうちに、チャンスを逃してしまうことがよくあります。
釣具店で、もし気になるカラーの 2.5号や3.0号が棚から消えているのを見つけたら、それは終売が始まっているサインです。
そのときは迷わず、すぐに行動するのが大切です。
使うためというよりも、持っておくために購入する価値があるタイミング といえるでしょう。
廃盤が進んでしまう前に、最後の判断をするのは自分自身です。
廃盤は価値が上がると“投資商品”になる
エギ王の廃盤カラーは、ただ「もう売っていない色」というだけではありません。
人気があったカラーほど、廃盤後にその価値が急激に高まることがあります。
そうなると、そのエギは 釣り具でありながら、まるで投資商品 のような存在になるのです。
ここでは、廃盤になったエギ王のカラーが、なぜ価値を上げていくのかを見ていきましょう。
廃盤=釣れないエギではない
「廃盤になった=釣れないから」ではありません。
むしろ逆で、釣れるからこそ人気が集中し、在庫が一掃され、結果としてプレミア化します。
多くの釣果実績と信頼を積み上げたカラーほど、復活の望みがないまま市場から姿を消していきます。
たとえば、かつて爆発的な人気を誇った 「カジメブラウン」。

出典:YAMASHITA
終売後は市場からすっかり姿を消し、2023年(3.0号)と2024年(2.5号/3.5号)に数量限定で復活した際には、発売と同時に即完売となりました。
その後、フリマサイトなどで高値で転売されるようになったのです。
プレミア価格=価値を見抜いた証拠
フリマサイトやオークションで、廃盤カラーの価格が大きく跳ね上がることがあります。
これは、そのエギの価値を 「釣り人たちが認めた証拠」 でもあるのです。
本来なら定価で手に入るはずだったエギが、廃盤になることで高額で取引されるようになります。
中には、定価の何倍もの値段でやり取りされるものもあるほどです。
この現象は、釣具の世界では異例のことです。
しかし、エギ王では特に 終売カラーでよく起こる特有の現象 といえます。
だからこそ、廃盤カラーは単なる釣り道具でありながら、
投資対象のような一面 を持つ存在になっているのです。
本当に釣れるかを見極めよ

廃盤になったカラーがフリマサイトなどで高額になっていると、
「これは絶対に釣れるエギなのかもしれない」と思ってしまいがちです。
ですが、高騰したからといって必ず釣れるとは限りません。
ブームや話題性だけで選んでしまうと、
自分の釣り場や釣り方に合わないカラーを選んでしまうこともあります。
道具としてしっかり使うなら、そのエギに信頼できる釣果実績があるかどうかを見極めることが大切です。
レビューやSNSの釣果情報、カラーの傾向なども参考にしながら、
自分のフィールドに合うかどうかを冷静に判断しましょう。
なぜ廃盤になる?エギ王のカラー戦略を読み解く
エギ王のカラーが廃盤になる理由には、単なる「売れなくなったから」という理由だけではない、
メーカーの戦略や考え方が隠れています。
ここでは、その背景にある エギ王のカラー戦略 を初心者の方にもわかりやすく解説します。
カラーラインナップは鮮度が命
エギ王シリーズは、単に「釣れるエギ」を作るだけのブランドではありません。
常に市場に 新しさや刺激 を与え続けるために、定期的にカラーローテーションを行っています。
これは、釣り人が「いつも同じラインナップで飽きてしまう」ことを防ぐための、重要な戦略でもあります。
そして、新しいカラーを発売するためには、どこかで 旧カラーを削らなければならない という事情があります。
だからこそ、廃盤とは「そのカラーの役目が終わった」という意味ではなく、次の主役に席を譲るための自然な流れ ともいえるのです。
流行・地域・季節でカラーの役割は変わる

たとえば、ある年に 紫系のカラーが大人気 になったかと思えば、
翌年には雰囲気がガラッと変わり、今度は ナチュラル系のカラーが主役 に変わることもあります。
こうした流行の移り変わりは、エギングの世界でもよくあることです。
さらに、地域によって釣り場の水の色や釣り方が違うため、
求められるカラーも自然と異なってきます。
全国のさまざまな地域や季節に対応し続けるためには、
メーカーとしても ある程度のカラー入れ替えが必要になる のです。
このように、廃盤になる理由は「不人気だったから」というより、
その時々の流行や状況に合わせるためのタイミングの問題 であることが多いのです。
一度消えたカラーは伝説化していく
メーカーとしても、すべてのカラーをずっと残し続けることは現実的ではありません。
新しいカラーを出し続けるためには、どこかで整理が必要になるからです。
その結果、廃盤になったカラーは 「二度と復活しない伝説のカラー」 として語られるようになります。
そして、それがコアなファンの心をさらに熱くさせるのです。
こうした 「廃盤=希少価値」 の構図は、釣り人の購買行動にも大きな影響を与えています。
「なくなる前に手に入れたい」「今のうちにストックしておこう」という心理を生み出すのです。
2025年終売が決まっているカラーはこれ
ここまで、廃盤カラーの傾向や戦略についてお話ししてきました。
では、今まさに終売が決まっているエギ王のカラー にはどんなものがあるのでしょうか。
この章では、終売が進んでいる具体的なカラーを紹介します。気になる方は、ぜひチェックしておいてください。
終売予定カラー(※3.5号のみ販売中)
以下のカラーは、すでに 2.5号と3.0号が終売となっており、
現在は 3.5号のみが在庫限りで販売されている状況 です。
見つけたときが最後のチャンスになる可能性が高いので、気になるカラーがあれば早めの行動がおすすめです。
カラー名 | 特徴 | おすすめシチュエーション |
---|---|---|
ケイムライワシ | ケイムラ+ナチュラル | 澄潮・日中・スレイカ狙い |
ウルトラマリン | 490グロー+ブルー | 晴天・ナチュラル重視 |
メープルサンセット | ケイムラ+イエロー | 夕マヅメ・濁り潮・アピール重視 |



出典:YAMASHITA
今のうちに買っておくべき理由
この章で挙げたカラーは、すべて 「在庫限り」 の状態です。
つまり、メーカーによる再生産の予定はなく、売り切れてしまえば二度と新品で手に入れることはできません。
残された選択肢は、中古品やフリマサイトでの購入だけです。
しかも、その場合は プレミア価格(定価以上の高額) で取引されることがほとんどです。
さらに注意が必要なのは、春のイカシーズンや秋の数釣りシーズンが近づくと、
釣具店やネットショップの在庫は一気に減ってしまう可能性が高いということです。
だからこそ、「買うなら今」 というのが最大の理由です。
見つけたときに迷わず手に取ることが、後悔しないための大切なポイントです。
シーズン前の入手がおすすめ
廃盤が本格化するのは、春や秋のシーズン直前が多いです。
逆にその少し前なら、まだ在庫が残っていることもあります。
「春イカ前の2月〜3月」「秋イカ前の7月〜8月」が勝負です。
今後を見越して、予備を1本持つ意識が後悔しない選び方です。