「えっ?エギ王に海外限定モデルがあるの?」
そう思った方も多いはずです。実は、YAMASHITA(ヤマリア)が海外専用に展開しているエギ王Fというモデルが存在します。日本ではまったく販売されておらず、釣具店や公式通販サイトにも掲載されていません。情報がほとんど出回っていないため、その存在自体を知らない人がほとんど。しかし、スペックやデザインには他モデルにはない魅力が詰まっています。
この記事では、エギ王Fの特徴・日本モデルとの違い・買い方まで、初めての方にもわかりやすく解説します。
この記事の目次
エギ王Fとは?

出典元:YAMASHITA
海外向けに展開する「エギ王F」
エギ王F(EGI-OH F)は、YAMASHITAがオーストラリアや東南アジア市場に向けて開発・販売している海外専用モデルです。製品名にエギ王と入っていますが、国内で展開されているエギ王KやLIVEとは仕様も狙いも異なる別シリーズです。
パッケージや製品紹介ページはすべて英語表記で、日本のYAMASHITA公式サイトには掲載されていません。紹介されているのは、英語版のホームページのみです。
そのため、日本の釣具店や通販サイトでこのモデルを見かけることはまずありません。知っている人だけが個人輸入などで入手している、まさに隠れた存在といえるでしょう。
なぜ日本で知られていないのか?
最大の理由は「国内で流通していない」ことです。
エギ王Fはあくまで海外市場向けのモデルであり、国内店舗での正規販売は行われていません。楽天市場やAmazonといった大手ECモールでも取り扱いはなく、SNSなどで話題に上がることも極めて稀です。また、型番や仕様が国内モデルとは異なり、たとえばF001 ROのような表記になっているため、パッと見ではどのようなカラーか分からない様になっています。
しかし、製品そのものはヤマシタ製であり、信頼性・品質ともに国内モデルと同等です。知る人ぞ知るエギとして、密かに人気を集めています。
エギ王Fの特徴

透明でグローなボディ
エギ王Fの最大の特徴は、透過性の高いボディとスローフォール設計です。沈下速度は「LIVE」や「K」に近いバランス設計となっています。
さらに透明グローボディ(Transparent Glow)を採用しており、内部の光を拡散・透過させる構造です。これにより、ナチュラルでありながらも視認性の高いアピールが可能になっています。
国内モデルにはあまり見られないこの仕様は、「攻めすぎず、見せすぎない」絶妙なバランス。日本のフィールドでも十分に通用するポテンシャルを秘めています。
エギ王F専用のカラーバリエーション
エギ王Fには、日本未展開の専用カラーが17色用意されています。しかもその多くは、布の種類・テープの色・ボディの透明度などを巧みに組み合わせた海外仕様のデザインです。
例えば以下のようなカラーが存在します:
- F018 NMI:昼間やクリアウォーターに強い
- F006 RWG:濁った水域でシルエットを出す
- F002 RP:ベーシックに見えて汎用性が高い



出典元:YAMASHITA
これらのカラーは、派手すぎず、使いやすさを損なわない設計になっており、海外市場でもこのようなカラーの人気が高いことがわかります。
国内と異なる“復刻”と“独自色”
廃盤になったカラーがラインナップ
エギ王Fのカラーには、日本国内で既に廃盤となったカラーが含まれています。その代表が「F019 NQS」ことキュウセンです。

出典元:YAMASHITA
キュウセンは、かつてエギ王Q LIVEなどで展開されていた人気カラーです。晴天・澄潮向きの実績カラーとして知られていましたが、すでに国内では入手困難となっています。
しかし、エギ王Fでは現役カラーとして堂々ラインナップされており、懐かしさを感じるファンにはたまらない存在です。
国内で消えたカラーが海外専用モデルとして復活している。これこそ、エギ王Fならではの魅力です。
現行にはない独自のモノトーンカラー
さらに注目すべきは、「F008 RWBK」や「F009 RWH」といった、日本のエギ王シリーズには存在しないモノトーン系カラーの存在です。


出典元:YAMASHITA
たとえば「RWBK」は、黒のみというシンプルなデザインで、他のモデルに比べて極めて地味。それでいてボディはグロー(蓄光)仕様になっており、光を制御しつつ夜間でも視認性を確保しています。
このような「情報量を意図的に削ぎ落とした配色」は、現在のエギ王シリーズには見られない設計です。私が知る限り、過去のカラーバリエーションにも類似例はありません。
一見地味に見えるものの、イカの警戒心を抑える効果が期待できるカラーでもあり、実釣ではむしろ強武器になり得ます。まさに、「釣れる」よりも「釣らせる」ためのカラーリングになっています。
国内モデルでは得られない選択肢として、こうした独自カラーを戦略的に取り入れるのも、エギ王Fの醍醐味になっているようです。
エギ王Fの購入方法と価格相場

日本では基本的に入手不可
エギ王Fは、あくまでヤマシタが海外市場向けに展開しているモデルです。そのため、日本国内の釣具店やオンラインショップでは取り扱われていません。
楽天市場やAmazonなど、国内大手ECサイトでも検索してヒットすることはなく、基本的には一般流通していない海外専売商品です。
したがって、エギ王Fを手に入れるには、実質的に海外通販サイトを利用する必要があります。
購入方法はAliExpressやeBay経由が主流
現在、エギ王Fを入手するもっとも現実的な方法は、AliExpressやeBayといった海外通販サイトの利用です。
AliExpressでは「EGI-OH F」や「Yamashita EGI」などのキーワードで検索すれば、複数のショップから出品されているのを確認できます。特に中国や東南アジア圏の販売者が多く、号数・カラーともに選択肢が比較的豊富です。
ただし注意点として、出品者によって在庫や価格、発送の対応速度が大きく異なるため、レビューや評価を確認して信頼できるショップを選ぶ必要があります。
購入の際は、英語での住所入力や海外発送への理解が必要になりますが、実際の手順は国内通販と大きく変わらないため、慣れれば難しくはありません。
価格は送料込みで1本1000~2000円前後が目安
エギ王Fの本体価格は、1本あたりおおよそ1000円〜2000円程度が相場です。ただし、多くは中国からの発送になります。オーストラリアでも扱いがあるみたいですが、こちらは送料がかかるため、最終的な金額は3000円前後になってしまいます。
ショップによっては送料無料やまとめ買い割引が適用されることもあり、複数本を一度に購入することでコストを抑えることも可能です。
また、為替レートの影響を受ける点にも注意が必要です。円安が進んでいる時期には、1本あたりのコストがさらに上がる可能性があります。
このように、エギ王Fは決して安価とは言えない価格帯ですが、国内では手に入らない限定モデルというプレミアム感を考えれば、一定の価値を見出せる価格設定といえます。
まとめ

エギ王Fは、ヤマシタが海外市場向けに展開する、いわば“知られざるエギ王シリーズ”です。国内では入手困難な完全海外専用モデルでありながら、その設計は実釣向きで、国内フィールドでも十分に通用します。透明グローボディや独自カラー、懐かしの廃盤色など、既存シリーズにはない魅力が詰まっており、コレクションとしても実戦用としても価値ある1本です。
海外サイトでの購入が必要でありひと手間かかりますが、人と違うエギで一歩リードしたい方にとっては、まさに注目すべきモデルといえます。