
エギングにおいて「どのエギを、どのタイミングで使うか」は釣果を大きく左右する非常に重要な要素です。紫外線に反応して発光する「ケイムラ加工」が施されたエギは、日中において抜群の効果を発揮する定番アイテムとして広く知られています。
しかし一方で、 「夜釣りでケイムラエギを使ったけど釣れなかった」 「ケイムラって夜間でも効果があるの?」 といった疑問や不安を抱く方も少なくありません。
この記事では、なぜケイムラエギは夜間に効果が弱くなるのか、そしてどのようにすれば日中・夜間で賢く使い分けて釣果を最大化できるのかを、科学的データと実釣体験に基づいて徹底的に解説します。読み終えたときには、エギ選びの迷いがなくなり、釣果に直結する確かな判断力が身につきます。
紫外線と発光メカニズム
「昼は釣れるのに、なぜ夜になると効果が落ちるのか?」
その答えは、光の特性に隠れています。ここでは科学的データに基づき、ケイムラエギの弱点を詳しく解説します。
ケイムラ加工とは?|紫外線で発光するエギの仕組み

ケイムラとは、紫外線(UV光)を受けることで蛍光発光する特殊な塗装が施されたエギを指します。この紫外線による発光は、肉眼では見えにくい波長の光を強く反射・放射するため、海中では非常に目立つ存在となり、ターゲットであるイカの視覚に強く訴えかけます。
太陽光に含まれる紫外線がエネルギー源となるため、特に晴天の日中にケイムラエギの効果は最大限に引き出されると言われています。
他の発光系(グロー・夜光)との違いとは?

エギの発光系統には「グロー系」「夜光系」なども存在しますが、ケイムラとは発光メカニズムが大きく異なります。
- グロー・夜光系:一度光を蓄え、暗闇で自発的に発光する蓄光型。
- ケイムラ系:紫外線を受けた瞬間に蛍光発光する反応型。
つまり、グローや夜光が「暗闇で自ら光る」のに対して、ケイムラは「紫外線が存在している環境でしか発光しない」という特性を持つため、使用シーンの選び方が非常に重要なのです。
日中にケイムラエギが圧倒的に強い理由

日中、特に晴れた日は太陽光に含まれる紫外線量が非常に豊富なため、ケイムラエギはその発光力をフルに発揮できます。紫外線を受けたケイムラ塗装は海中で鮮やかに光り、周囲の海の色に溶け込まず、ターゲットであるイカに対して非常に強い視覚的アピール効果をもたらします。
この強烈なアピールは、特にイカの警戒心が強い状況でも効果的です。周囲のベイトフィッシュや小動物と明確なコントラストを生み出し、イカに「捕食対象」として認識させやすくなります。
さらに、透明度の高いクリアウォーターや潮の澄んだコンディションでは、ケイムラエギの発光がより遠くまで届くため、広範囲からイカを呼び寄せる効果が期待できます。これにより、通常のカラーでは反応しにくい警戒心の強いイカにも口を使わせるチャンスが広がるのです。
また、ケイムラ発光は単なる光の強さだけでなく、波長の特性上、海中生物の目に特に目立ちやすいというメリットもあります。そのため、日中のエギングで数釣りを狙いたい場合や、競合の多いポイントで他のアングラーと差をつけたい場面でも、ケイムラエギは非常に頼れる存在となります。
なぜ夜にケイムラエギは釣れないのか?
「昼は釣れるのに、なぜ夜になると効果が落ちるのか?」
その答えは、光の特性に隠れています。ここでは科学的データに基づき、ケイムラエギの弱点を詳しく解説します。
夜間の紫外線量は限りなくゼロに近い

夜間になると太陽光が届かず、紫外線量はほぼゼロになります。したがって、紫外線に依存するケイムラ発光は期待できず、エギのアピール力も急激に低下してしまいます。
気象庁などの紫外線観測データからも、夜間のUV量は限界まで減少することが確認されています。
ケイムラ発光の絶対条件である「紫外線の存在」が失われると、当然ながら蛍光発光は起こらず、イカへのアピール力は大幅に減退します。
「ケイムラは夜でも効果がある」と誤解して使うと、思ったような釣果が得られず、結果的に無駄な時間と労力を費やすことになります。
夜釣り成功のカギは発光時間!夜光エギとケイムラの違い

夜釣りでは、エギが自ら光を放つかどうかが釣果を大きく左右します。
ケイムラエギは紫外線を受けないと発光しないため、夜間ではほぼ無力です。
一方、夜光エギは蓄光型であり、昼間に光をためて夜間に自発光する特性を持っています。
そのため、暗い海中でも存在感をしっかりアピールでき、ターゲットのイカを引き寄せる力が高いのです。
ただし夜光エギも、発光は時間とともに徐々に弱まっていきます。
こまめにライトで充電したり、エギをローテーションさせることが、夜釣りで安定して釣果を出すための重要なポイントになります。
夜のエギングでは「発光できるかどうか」が最大のカギ。
この違いを理解してエギを選ぶだけで、釣果に大きな差がつきます。
特殊な夜だけ活躍する?|ケイムラエギ活用の例外パターン
実は夜でも、特定の条件下ならケイムラエギが活躍する場面もあります。
ここでは、例外的に効果が期待できるケースを紹介していきます。
月明かり・常夜灯下で微弱な効果を発揮する場合も

満月の夜や強い常夜灯がある港湾エリアでは、微量ながら紫外線が存在するケースもあります。このような環境では、通常よりも若干ながらケイムラ発光が見込める場合があるとされています。
ただし、日中レベルの発光には到底及ばず、限定的な条件下に限られる点に注意が必要です。
透明度の高い海では夜間も視認性が向上する

クリアウォーターの海域では、わずかな光でもエギの輪郭やカラーが際立つため、夜間でもケイムラエギの存在感が若干向上する可能性があります。ただし、こちらもあくまで「稀なケース」として捉えましょう。
日中と夜間でエギを使い分ける戦略
釣果を左右する最大のポイントは、エギの使い分けにあります。
日中と夜間、それぞれに最適なエギ選びをマスターして、釣果アップを狙いましょう!

日中にケイムラエギを使うべき条件とは?
ケイムラエギは、特定の環境下で最大の力を発揮します。
以下のような条件が揃ったとき、釣果アップの大チャンスです!
条件 | 詳細説明 |
---|---|
晴天 | 太陽光に含まれる紫外線量が多く、ケイムラ発光が最も活性化する。 |
クリアウォーター | 水の透明度が高く、蛍光発光が広範囲に届きやすい。 |
潮が澄んでいる | 濁りが少ないため、エギの視認性が大幅に向上する。 |
アオリイカが浮き気味 | 上層を回遊しているため、光を拾いやすく反応が良い。 |
これらの条件が重なったタイミングでケイムラエギを投入すれば、通常よりも高確率でヒットに持ち込める可能性が高まります。
特に春や秋の澄み潮シーズンでは、この組み合わせを意識するだけで釣果が大きく変わってきます。
ぜひ、海の状況を見極めながら賢くケイムラエギを使いこなしましょう!
夜間は夜光・490グロー系に切り替え!
夜釣りでは、自己発光できるエギを使うことが釣果を大きく左右します。
特に「夜光ボディ」や「490グロー」タイプのエギは、暗い海中でもしっかり存在感を放ち、ターゲットであるイカを強く引き寄せることができます。
夜光エギは蓄光して発光しますが、時間とともに光量が落ちていくため、こまめにライトで再充電したり、定期的にローテーションを行うことが重要です。
また、夜間は紫テープや赤テープを採用したエギもおすすめです。
紫系は深場でも色落ちしにくく、赤系は水中で黒っぽくシルエットが残りやすいため、視界の悪い状況でもイカに対してしっかりアピールできます。
夜釣りでは、単なる発光だけでなく「シルエット効果」や「色による見え方」も釣果に直結します。
夜光・ドットグロー系に加え、紫・赤テープのエギを状況に応じて使い分けることで、より安定した夜間の釣果アップが期待できるでしょう。
【夜釣りおすすめカラー】軍艦グリーンを活用しよう
夜釣りにおいて最も信頼されているカラーのひとつが、「軍艦グリーン」です。
夜光ボディとグリーン系カラーの絶妙な組み合わせにより、暗い海中でも強い発光と自然な存在感を両立しています。
特に視界が悪い濁り潮や、月明かりが弱い新月の夜でも、しっかりターゲットにアピールできるのが大きな特徴です。
また、派手すぎずナチュラルな発光バランスなので、スレたイカにも効果的と言われています。
初心者から上級者まで幅広く愛用されており、1本持っておくだけで夜釣りの対応力がぐっと広がる頼れるアイテムです。
軍艦グリーンの詳しい特徴や活用術については、ぜひこちらの記事をご覧ください!
ケイムラ系エギ一覧
日中の晴天・クリアウォーターコンディションで圧倒的な力を発揮するケイムラエギ。
ここでは、ケイムラ加工が施されている代表的なエギを一覧でご紹介します。
これらのエギは、紫外線量が豊富な環境下で蛍光発光し、ターゲットであるイカに強烈な視覚アピールを行うことができます。
晴れた日の澄み潮や、イカが上層を意識しているタイミングで使用すると、通常のカラーでは得られない高い集魚効果を期待できるでしょう。
エギ王K ムラムラチェリー (詳細はこちらの記事をご覧ください!)

エギ王K オラオラマンゴー

エギ王K モエモエグリーン

各カラーにはそれぞれ異なるアピール力や特性があるため、潮色やイカの活性に応じて使い分けることが重要です。
「日中に釣れない」と感じたときは、ぜひケイムラ系のエギを積極的に投入してみましょう。
環境がマッチすれば、思わぬ爆釣劇が待っているかもしれません!
まとめ
ここまで紹介してきた内容を総復習します。
ケイムラエギの特性を正しく理解し、状況に応じた使い方を実践できれば、釣果アップは確実に近づきます!

ケイムラエギは、日中の晴天・クリアウォーターといった条件下で、他のエギにはない絶大な効果を発揮できる頼れる存在です。
特に紫外線が豊富な昼間は、視覚アピール力が抜群で、数釣りを狙いたい場面にも非常に有効です。
しかし一方で、夜間においては紫外線がほぼゼロとなるため、ケイムラ本来の性能を発揮することができません。
この特徴を理解せずに使い続けると、期待した釣果に結びつかないリスクが高まります。
本記事で学んだように、エギングでは「時間帯や状況に応じた適切なエギ選び」が極めて重要です。
日中はケイムラ、夜間は夜光や490グロー、時には紫・赤テープ系などを上手に使い分けることで、釣果アップへの道が大きく開けます。
シチュエーションに合わせた賢いエギ選びを心がけ、エギングライフをより楽しく、より豊かなものにしていきましょう!
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